本格化する半導体不足の緩和

自動車産業では挽回生産の準備が進む

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2022年10月17日

サマリー

◆半導体の供給体制が正常化に向かっている。足元の世界の主要半導体メーカーの棚卸資産回転日数はコロナショック直前と同程度まで回復した。PC等の需要の減少の影響もあって、世界の半導体需給は緩和しつつある。とりわけ不足が指摘されてきた半導体「マイコン」の出荷や在庫を見ても、産業機械向けや家電向けは増加している。

◆自動車向けのマイコンは依然として不足しているが、足元では自動車メーカーの業況見通しが上向くなど、状況は改善しつつある。また、相次ぐ減産によって自動車の仕掛品在庫が積み上がっており、自動車の挽回生産の下地は整いつつある。自動車需給は国内・海外ともにかつてないほどにひっ迫しており、今後は過剰貯蓄やペントアップ(繰越)需要を背景とした自動車の増産が国内景気を押し上げるとみている。

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