サマリー
◆2022年1月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は前月比▲1.2%と2カ月ぶりに減少した。新型コロナウイルス感染症のオミクロン株の感染拡大により、最大で34都道府県にまん延防止等重点措置が適用された影響が鮮明に表れた。
◆実質消費支出を財・サービス別に見ると、耐久財が大幅に増加したものの、サービスが全体を押し下げた。耐久財では家電などの消費が全体を下支えした。他方、サービスでは外食や旅行関連が大きく減少した。感染拡大を受け、接触型サービス消費の自粛が広がったようだ。
◆2月の消費は1月から小幅に減少したとみられる。財消費はまん延防止等重点措置の影響に加え、日本各地での大雪も重なり、耐久財を中心に弱さが見られた。サービス消費についても新規感染者数の高止まりを受け、1月から小幅に減少した可能性が高い。まん延防止等重点措置は18都道府県において3月21日まで延長されたこともあり、1-3月期の実質GDPベースの個人消費は2四半期ぶりに減少に転じるとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
消費データブック(2022/3/4号)
個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り
2022年03月04日
-
消費データブック(2022/2/22号)
個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り
2022年02月22日
-
2021年12月消費統計
総じて見れば前月から小幅減少。1月は感染拡大で大幅減が避けられない
2022年02月08日
同じカテゴリの最新レポート
-
経済指標の要点(8/19~9/12発表統計分)
2025年09月12日
-
2025年9月日銀短観予想
製造業で業況判断DI(最近)は改善も、先行きへの警戒感は強い
2025年09月10日
-
2025年4-6月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率は前期比年率+2.2%に高まるも民間在庫などが主因
2025年09月08日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日