2022年1月消費統計

まん延防止等重点措置の影響が鮮明に表れる

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2022年03月11日

  • 鈴木 雄大郎

サマリー

◆2022年1月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は前月比▲1.2%と2カ月ぶりに減少した。新型コロナウイルス感染症のオミクロン株の感染拡大により、最大で34都道府県にまん延防止等重点措置が適用された影響が鮮明に表れた。

◆実質消費支出を財・サービス別に見ると、耐久財が大幅に増加したものの、サービスが全体を押し下げた。耐久財では家電などの消費が全体を下支えした。他方、サービスでは外食や旅行関連が大きく減少した。感染拡大を受け、接触型サービス消費の自粛が広がったようだ。

◆2月の消費は1月から小幅に減少したとみられる。財消費はまん延防止等重点措置の影響に加え、日本各地での大雪も重なり、耐久財を中心に弱さが見られた。サービス消費についても新規感染者数の高止まりを受け、1月から小幅に減少した可能性が高い。まん延防止等重点措置は18都道府県において3月21日まで延長されたこともあり、1-3月期の実質GDPベースの個人消費は2四半期ぶりに減少に転じるとみている。

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