消費データブック（2022/2/22号）

個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り

RSS

2022年02月22日

鈴木雄大郎

PDFダウンロード

サマリー

◆2022年2月前半の消費は1月から減少したとみられる。財消費は耐久財を中心に弱さが見られ、1月から減少したようだ。サービス消費も新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を受け、大幅に減少した可能性が高い。小売店・娯楽施設の人出は2022年に入ると急速に減少し、これと連動する傾向にある外食・旅行・娯楽関連消費も2月中旬までは大幅に減少したとみられる。ただし、足元の小売店・娯楽施設の人出は下げ止まった。

◆【小売関連】2022年2月前半の大手百貨店3社の既存店売上高は感染拡大前である2019年同期比で約2～3割減となった。感染の再拡大を受け客数が落ち込み、伸び率は1月からマイナス幅が拡大した。家電量販店の売上高は主要品目が軒並み振るわず、前月平均比▲11.7％と大幅に減少した。他方、スーパーマーケットは同▲0.1％、コンビニエンスストアは同＋0.6％と前月からおおむね横ばいであった。ドラッグストアは同＋4.3％と感染拡大によって売上高が持ち直した。

◆【サービス関連】2022年2月前半の新幹線輸送量は2019年同期比で6～7割減と1月からマイナス幅が急拡大した。1月の旅客機の国内線輸送量は2019年同月比5割減、1月前半の宿泊者数（宿泊開始日ベース）は2019年同週比3割減程度と、いずれも12月からマイナス幅が拡大した。2月の飲食店情報閲覧数を見ると、感染拡大やそれに伴うまん延防止等重点措置の適用を受けて急減した。外食産業売上高は1月以降、大幅に減少したとみられる。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。