サマリー
◆2021年7-9月期の実質GDP成長率は前期比年率▲3.0%(前期比▲0.8%)と市場予想を下回った。半導体不足や、部品供給元である東南アジアでの新型コロナウイルス感染症の拡大などで自動車の生産が大幅に減少し、景気を悪化させた。また、9月30日まで発出・適用されていた緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の影響を受け、国内の経済活動が抑制された。
◆10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+8%程度と見込んでいる。経済活動が再開されたことや、供給制約の緩和を受けた自動車販売の回復で、個人消費はサービスと耐久財を中心に拡大するだろう。輸出や設備投資などの需要項目も増加することで、実質GDPは感染拡大前(2019年10-12月期)の水準をおおむね回復するとみている。最大の景気下振れリスクは引き続き変異株の動向である。とりわけワクチンの重症化予防効果を引き下げるタイプの変異株の流行には注意が必要だ。
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