2020年8月貿易統計

経済活動再開が進み、輸出数量は全ての地域向けで回復

RSS

2020年09月16日

  • 鈴木 雄大郎

サマリー

◆8月の貿易統計によると、輸出金額は前年比▲14.8%とコンセンサス(同▲16.1%)を2ヶ月連続で上回った。季節調整値で見ると、前月比+5.9%と3ヶ月連続で増加し、プラス幅は2ヶ月連続で拡大している。欧米各国での経済活動の再開に伴い、輸出は5月を底に回復に転じている。

◆輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比+11.2%と大幅に増加した。地域別に見ると、米国向け(同+4.0%)、EU向け(同+17.2%)、アジア向け(同+7.9%)はいずれも増加した。

◆輸出数量は9月以降も回復基調が継続するとみている。世界各国での経済活動の再開が進み、短期的には在庫減を補うためのペントアップディマンドにより高い伸び率が見込めるが、いずれ剥落し増加ペースは非常に緩やかなものとなろう。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

執筆者のおすすめレポート