サマリー
◆本稿では、Google社が地図アプリの位置情報データを集計した“Community Mobility Report”のうち、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響が反映されやすい「小売店・娯楽施設」の人出について地域別の特徴を分析した。
◆月間ベースで見ると、5月の「小売店・娯楽施設」の人出は4月よりも少なかった。ゴールデンウィーク中も外出が自粛されたことや、新車販売台数が4月から減少したことなども考慮に入れると、個人消費の底は5月だった可能性が高い。
◆「小売店・娯楽施設」の人出を緊急事態宣言中と足元で比較したところ、東北4県(青森、秋田、岩手、山形)では人出がおおむね正常化した一方、九州3県(大分、鹿児島、宮崎)や山口、鳥取では回復が比較的鈍かった。大都市を中心に人出がとりわけ減少しており、回復も緩やかである。東京の人出の落ち込みは最悪期を脱したものの、足元では1月3日~2月6日と比べて▲30%程度と少ない。
◆人出が回復に向かい、地域間の移動が活発になるにつれて、感染拡大の「第2波」への懸念も強まる。経済活動の再開と感染拡大防止を両立させるためにも、既存の政府統計だけでなく、業界統計や個社情報、携帯電話や地図アプリ等の位置情報など様々なデータを幅広く利用して、各地域の経済実態をいち早く捉える取り組みが国や自治体には求められる。
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