サイクル面から見た景気の先行き

米中景気の底入れと半導体需要の回復が追い風に

RSS

2020年02月25日

  • 経済調査部 シニアエコノミスト 佐藤 光
  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦
  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉

サマリー

◆日米中3カ国では概ね「中国→米国→日本」の順番で景気回復となるパターンが見られ、2020年は日本の回復期入りが期待される。当面は輸出の回復がポイントとなろう。

◆業種別に生産の先行きを見通すと、半導体需要の回復に伴う電子部品・デバイスの生産増が期待される一方、日米家計所得の影響を強く受ける輸送機械は横ばいで推移し、両者の動きが乖離した状況が続くと想定される。

◆だが、業種間の波及構造を踏まえた当社の試算によれば、稼働率上昇による資本財需要の増加などもあり、鉱工業生産全体は緩やかな増加基調が続こう。ただし、新型肺炎の影響などによって、前提となるシリコンサイクルが下振れするリスクには細心の注意が必要である。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。