サマリー
◆【7-9月期GDP個人消費】11/14(水)に公表予定の7-9月期GDP個人消費は、2四半期ぶりに減少したとみている。雇用・所得環境の改善を背景として、消費者マインドは良好であるものの、7-9月期は酷暑に加え、豪雨、台風、地震と度重なる自然災害に見舞われたことが個人消費の重石となった。
◆【9月の消費】9月の消費は、需要側・供給側ともに前月から減少した。内訳を見ると、需要側・供給側双方の統計において、8月に好調だった自動車の購入・販売の反動減が押し下げ要因となった。また、供給側の商業動態統計では、「医薬品・化粧品小売業含むその他小売業」が減少したが、これは、台風や地震など自然災害の影響により外国人旅行客が減少したことが影響しているとみている。
◆【先行き】実質個人消費は、名目賃金増加の効果が物価高によって相殺され、横ばい圏で推移するとみている。今夏の異常気象や、9月上旬の台風・地震による影響で、生鮮食品を中心とする食料価格は上昇し、高止まりしている。こうした物価の上昇が家計の節約志向を一層強める可能性には注意が必要だ。なお、今年の秋・冬は平年より暖かくなる見込みで、天候要因は消費にマイナスに働きそうだ。
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