サマリー
◆2018年1月分から、代表的な消費統計である家計調査が一部変更されると同時に、消費動向指数(CTI)と呼ばれる新しい指標が作成される。CTIは、代表的な消費統計である家計調査とその他の消費関連統計・調査を合成し、時系列分析などの統計的な手法を用いることで、家計調査では対処しきれなかった課題に応える指標である。本稿では、CTIの概要を説明し、どのような課題に対応しているのか論点整理を行う。
◆CTIには二種類あり、世帯消費動向指数(CTIミクロ)と総消費動向指数(CTIマクロ)の二つの指数が作成される。CTIミクロは、世帯ベースの消費動向を見る指標である。家計調査の結果を家計消費単身モニター調査と家計消費状況調査の結果などで補正・補強する形で作成される。家計調査と同様に世帯属性別、費目別で消費の動向を見ることができる。
◆CTIマクロは、GDPの家計最終消費支出の動きを月次で推測する指標である。家計調査の他に、商業動態統計調査や第3次産業活動指数など供給側の統計データを説明変数とする時系列回帰モデルを利用することで、GDP統計の月次動向を推測する指標となっている。
◆CTIミクロでは、調査対象に単身世帯が含まれており、経済全体の実態が掴みやすい、標本規模の拡大や記入方法の変更で「誤差」が軽減される等の利点が期待される。さらにCTIマクロでは、四半期ベースでしか見ることのできないGDP統計の家計最終消費支出を月次で推測できるという利点がある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
2026年8月機械受注
製造業・非製造業(船電除く)のいずれも2カ月ぶりに増加
2026年10月15日
最新のレポート・コラム
-
一括取得型自己株式取得(ASR)入門
ASRに関する基本的な事項をQ&A形式で解説
2026年10月16日
-
「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」における金融経済教育に関する記述
金融経済教育関連に限ると、大幅な拡充は行われない方向性か
2026年10月16日
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
成長投資の先にあるもの ~AI時代に問われる「組織能力」~
2026年10月16日
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

