サマリー
◆2027年度までの経済財政見通しが示されている内閣府中長期試算によると、公債等残高GDP比は低下する見込みである。だが、政府の利払い費が本格的に増加するのは見通し期間の「後」に訪れるため、公債等残高GDP比が安定的に低下するかどうかを判断するには2030年代以降を視野に入れる必要がある。
◆将来の金利負担の増加に焦点を絞り、公債等残高GDP比の見通しを2060年度まで延長すると、内閣府中長期試算の「成長実現ケース」では2030年代以降も低下が続き、2060年度で129%と見込まれる。一方、「ベースラインケース」では2060年度で231%に達する見込みであり、事実上の財政破たんシナリオといえる。
◆2028年度以降の長期金利が想定よりも1%ポイント上昇すると、成長実現ケースの公債等残高GDP比は上昇へ転じると試算される。高い経済成長率が長期に維持されるとしても、金利が経済成長率に比べて少し高まれば、財政の持続可能性が懸念される状況になり得ることを示唆している。
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