2018年7月消費統計

酷暑がプラス・マイナス双方に働き、総合すれば横ばい

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2018年09月07日

  • 山口 茜
  • 小林 俊介

サマリー

◆【7月の消費(総括)】7月の消費は、複数の統計でまちまちの結果となったものの、合わせて見ると前月から横ばい圏で推移したとみている。需要側の統計に関して、実質消費支出は、家計調査では前月から減少したものの、エアコンなどの家庭用耐久財のぶれにより結果が下押しされている可能性があり、そうしたぶれを補正したCTIミクロでは前月比増となっている。両者を総合すると、需要側は横ばいの推移とみている。他方、供給側の商業動態統計の小売販売額は、名目では前月から微増したものの、実質で見ると減少した。

◆【7月の消費(詳細)】需要側統計では、酷暑で外出が控えられたことで、「光熱・水道」やテレビゲーム機などの「教養娯楽」が増加した一方で、外食の減少が「食料」を押し下げた。また、供給側統計では、軽新型車投入の影響により自動車小売業が好調であった一方、百貨店は不調であった。6月にセールを前倒しした反動に加え、酷暑の影響で高齢者を中心に来客数が減少したことが押し下げ要因となった。

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