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米・中発の懸念材料への耐久力を付けつつある世界経済

2017年08月23日

金融調査部 金融調査部長 児玉 卓

サマリー

4-6月期の実質成長率は日・米・欧(ユーロ圏)ともに好調であった。ユーロ圏の数値の詳細は未発表だが、いずれの地域もけん引役は内需であったと推察される。新興国にとっての朗報である。実際、オランダ経済政策分析局のデータによれば、2017年に入って、世界貿易数量の伸びが回復してきているのだが、その中身が1-3月と4-5月で異なってきている。1-3月は輸入サイドで新興国、特にアジアの伸びが顕著であり、その恩恵が先進国にも及んだ。4月以降に目立つのは先進国の輸入増加ペースの加速である(1-3月:前年比1.2%、4-5月:同3.6%)。内需を中心とした成長加速と整合的な動きであり、一方、新興国の輸入も高水準での増加が続いているから、現在の世界経済は、需要拡大のすそ野が広がり、それが他国・地域の輸出増加をもたらすという好循環が働いているとみなし得る。景気の成熟度が増しつつある米国経済、混乱が収まらないトランプ政治、不動産関連を中心に固定資本形成の鈍化が見込まれる中国など、懸念材料も散見されるものの、こうした材料に対する耐久力を付けつつあるのが現在の世界経済であると考えられよう。

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