サマリー
ユーロ圏に関する朗報の一つは、スペインや、ポルトガルなど財政問題で揺れていた南欧諸国の一部で、過去数四半期にわたり実質成長率がプラス成長を続けていることである。またユーロ圏全体としても、来年にかけて成長率が上向くことが予想される。ただ、それでもリーマン・ショック前のGDP水準のピークと比べ、14年第4四半期時点で、スペインは5.9%、ポルトガルは6.8%、イタリアは9.6%、さらにギリシャでは26.4%も低い水準にあり、デフレ圧力は根強い。このギリシャのGDPの減少幅は、1930年代の大恐慌時代の米国のそれに近く、ニューディールによる財政政策で回復した当時の米国と異なり、緊縮政策を続けざるを得ないギリシャ経済の混迷は深い。注目点は、6月末までに再交渉されるギリシャへの財政支援を巡り、EUとギリシャ政府が妥協点を見いだせるかどうかにある。結果次第ではギリシャのユーロ圏離脱という不確実性が高まる可能性がある。
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