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安倍政権の成長戦略の要点とその評価

~三本目の矢は本当に効くのか?~『大和総研調査季報』 2014年新春号(Vol.13)掲載

2014年03月03日

経済調査部 主任研究員 溝端 幹雄

サマリー

安倍政権の成長戦略は、全体的に民間活力を活かすような経済構造への転換がうたわれているが、よりその効果を高めるには、企業の参入・退出を促す「競争政策」と異質な知識を融合する「多様な人材の活用」が欠かせず、そのために政府は市場規制・制度をより質の高いものへと改革することが必要だ。


例えば、健康確保や人材の多様性にも配慮したルールベースの労働移動の促進や、国際競争に耐え得るインフラも含めた都市機能の強化、医療分野の政府審査機能の強化、トップランナー制度等の技術開発インセンティブの付与、農業における競争的な環境の整備、国際的な競争ルールを重視したTPP等の通商政策への積極的な関与、そして対日直接投資による国内での競争促進と多様な人材・アイデアの流入を通じた国内市場の構造改革等は、経済成長の底上げにつながるものと思われる。


なお、競争で生じた構造変化に対しては、事業者ではなく、消費者への補助金等で対処すべきであろう。消費者に配慮したルールベースの競争政策を重視していくことで、安倍政権の三本目の矢はその効果をより一層発揮できるのではないかと考えられる。


大和総研調査季報 2021年7月夏季号Vol.43

大和総研 リサーチ本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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