サマリー
◆本稿では、世界全体および主要各国・地域の景気循環を見通す上で重要な決定要因となる設備投資に焦点を当て、現時点での循環局面を判断するとともに、今後10年間の景気循環の姿を探る。
◆これまでの設備投資の抑制要因となってきた米国発の金融危機や欧州の債務問題、日本の震災などに伴う期待利潤の低下や不確実性の高まりといった要因が、政策対応等が功を奏したことにより解消されつつある。これに伴って設備投資の循環は世界的に資本ストックの積み増し局面に入り、期待成長率に見合う水準への設備投資の回復が見込まれる。
◆これに加えて、当面は金利が低水準に抑制される見通しとなっており、このことが設備投資を押し上げる要因として働く。しかし米欧が利上げを行う局面に至っては投資コストが上昇することで設備投資の伸びは抑制されていく格好となろう。
◆リスク要因としては、①米国金融政策の引締めへの転換を受けたグローバルマネーフローの動揺、②欧州におけるユーロの構造的問題の再発、③日本の生産拠点海外移転のさらなる進展に伴う国内設備投資の減退、④中国におけるバブル経済の崩壊などに注意しておく必要がある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
今後10年の日本経済を読む10の勘所
日本経済中期予測(2014年8月)1章
2014年08月13日
-
日本経済中期予測(2014年8月)
日本の成長力と新たに直面する課題
2014年08月04日
-
円安・海外回復で輸出が伸びない5つの理由
過度の悲観は禁物。しかし短期と長期は慎重に。
2014年02月06日
-
今後10年間の為替レートの見通し
5年程度の円安期間を経て再び円高へ。3つの円高リスクに注意。
2014年02月06日
-
日本経済中期予測(2014年2月)
牽引役不在の世界経済で試される日本の改革への本気度
2014年02月05日
-
金融政策の中期見通しと為替レートの考察(日本経済中期予測2015-2024年度より抜粋)
2018年が重要なターニングポイントに
2015年02月12日
-
日本経済見通し(2015-2024年度)
デフレ脱却と財政再建、時間との戦い(日本経済中期予測第2・4章)
2015年02月09日
-
日本経済中期予測(2015年2月)
デフレ脱却と財政再建、時間との戦い
2015年02月03日
-
円安・海外回復で輸出が伸びない5つの理由
過度の悲観は禁物。しかし短期と長期は慎重に。
2014年02月06日
-
今後10年間の為替レートの見通し
5年程度の円安期間を経て再び円高へ。3つの円高リスクに注意。
2014年02月06日
同じカテゴリの最新レポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
2026年5月消費統計
サービスと半耐久財が強く、総じて見れば前月から増加
2026年07月07日
-
Fable 5の提供再開が示すAI規制の限界
個別モデルの規制から普及を前提としたルール形成へ
2026年07月03日
最新のレポート・コラム
-
2025年度の個人向け社債市場の動向
発行額は過去最高に。今後は発行体の裾野が広がるかが注目点
2026年07月10日
-
外為法審査による買収案件中止とその示唆
外為法に基づく投資審査制度と判断のポイント
2026年07月10日
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
米国:AI関連投資の持続性を左右する3つの要因
①ハイパースケーラーの収益化志向、②「循環資金」が内包するリスク、③レバレッジ型ETFによる変動拡大
2026年07月09日
-
実務手引き「社債発行のガイドブック」— 社債発行への入り口
2026年07月10日
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

