2012年4-6月期GDP2次速報

設備投資、在庫投資が下方修正されるも、景気判断に影響はなし

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2012年09月10日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦
  • 調査本部 副理事長 兼 専務取締役 調査本部長 チーフエコノミスト 熊谷 亮丸

サマリー

◆2012年4-6月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比年率+0.7%(前期比+0.2%)と、1次速報(前期比年率+1.4%、前期比+0.3%)から下方修正され、市場コンセンサス(前期比年率+1.0%、前期比+0.3%)をやや下回った。実質GDPの下方修正は、設備投資と在庫投資が下方修正されたことが主因。今回の結果は、各需要項目の内容にもサプライズがなく、当社の景気判断に修正を迫るものではなかった。

◆需要項目別に見ると、設備投資は前期比+1.4%と1次速報(同+1.5%)から小幅下方修正となった。基礎統計である法人企業統計の設備投資が、GDP1次速報時点での想定を下回ったことが下方修正の要因。法人企業統計に見る2012年4-6月期設備投資が前期比マイナスとなっている点に照らすと、今回の下方修正は小幅なものに留まったといえる。在庫投資は、法人企業統計の仕掛品在庫、原材料在庫が下ぶれたことを受けて下方修正となった。

◆今後の日本経済は、東日本大震災に伴う復興需要を支えにして、緩やかな回復軌道を辿ると考える。海外経済については、財政問題を抱える欧州経済が停滞する一方で、米国経済および、中国を中心とした新興国経済の改善が下支えとなり、徐々に持ち直していくと想定している。ただし、資源輸入が高水準で推移する結果、外需(輸出-輸入)の寄与度の改善は遅れ、しばらく内需主導の回復が続く見込みである。また、日本経済の先行きの下振れリスクとして、(1)「欧州ソブリン危機」の深刻化、(2)地政学的リスクなどを背景とする原油価格の高騰、(3)円高の進行、(4)将来的な経常収支赤字化、の4点には留意が必要である。

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