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高齢社会で増える電力コスト

~電力需給体制の早期効率化を~『大和総研調査季報』 2012年夏季号(Vol.7)掲載

2012年09月03日

経済調査部 主任研究員 溝端 幹雄

サマリー

原発停止による火力発電の増加や再生可能エネルギー導入の影響で、今後、企業や家計における電力料金の上昇が懸念される。一方、高齢世帯では在宅時間が長くなり、安全で快適な暮らしを実現できる電化製品への依存を高めやすい。さらに、次の高齢者となる現役世代ほど電気代は高くなる傾向がある。今後はますます電気に依存する高齢世帯数が増加するので、高齢社会の進展からも家計部門の電気代が増えていく可能性は高い。

個々人の生活の質を落とさずに電気代の上昇を抑えるには、例えば電力需要の抑制が必要となるが、現在、家計部門では需給逼迫時に首尾よく電力需要を抑制するシステムが備わっていない。そのため、電力使用量を「見える化」するスマートメーターや、インターネットとの接続で電力使用量を抑えるスマート家電やスマートグリッド、そして価格メカニズムの導入といったハードとソフトの両面での、効率的な電力需給システムの構築が必要だ。

ITを活用すれば取り扱う情報量が膨大になり、情報セキュリティ等に対する万全の対策も必要となる。ビッグデータを安全かつ効率的、そして低廉に扱うシステム作りが、日本の電力システムにとって新たな課題となろう。


大和総研調査季報 2018年4月春季号Vol.30

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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