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英国住宅バブルの余波

賃貸世代(Generation Rent)の憂鬱

2015年10月19日

ロンドンリサーチセンター 研究員 沼知 聡子

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆英国では昨今の極端な住宅価格の上昇により、若い世代の多くに持ち家購入がままならない事態が生じている。購入資金を十分貯めることができず賃貸住宅に住まざるを得ない40歳代未満の若い世代、いわゆる賃貸世代(Generation Rent)の増加が大きな社会問題となっている。


◆政府は一連の持ち家購入支援策を導入しているが、根本的解決には程遠いという状況も鮮明になりつつある。そればかりか、同支援策は住宅ローンへのアクセスを促進するものであり、高騰を続ける住宅価格への根本的な対処にはならないとの批判も多い。


◆持ち家志向の強い英国で、マイホームを持てない世帯が主流になるという大きなシフトが起きつつある。誰でも勤勉に働けば所有できるという社会的な前提が崩れることは、低・中所得者層のモラルに多大な影響を与えるだろう。持つ者と持たざる者の格差が固定化するのか、英国での今後が憂慮される。

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