サマリー
◆9月にバイルー前首相が辞任して以降、状況が目まぐるしく変化したフランスの政局は、第2次ルコルニュ政権が左派・社会党の協力を得たことで不信任を回避し、ひとまず小康状態となった。
◆ただし、社会党に協力を得るために年金改革の凍結を決定したことでフランスの財政再建は一層難しくなった。フランス国債の金利には財政悪化懸念による上昇圧力が強い状況が続くと見込まれ、これが景気回復の重しになる可能性が高い。
◆また、政治不安はそれ自体がフランス企業や個人のマインドを悪化させ、経済にネガティブな影響を及ぼし得る。すでにフランスのPMIや消費者信頼感指数は、他のユーロ圏主要国よりも低くなっており、マインドの低迷を起点に景気が悪化する恐れがある。
◆政権の持続性を占う上では、今後、本格化する2026年予算の協議において、社会党の合意を得られるか否かが注目点となる。財政再建路線を維持する大統領支持会派と、緊縮財政を拒む社会党の合意形成は容易でないとみられ、先行きは楽観できない。
◆7-9月期の英国の実質GDP成長率はプラス成長を維持する見込みだが、プラス幅は小幅に留まる可能性が高い。労働市場は緩やかな悪化傾向にあり、BOEは労働市場の悪化への懸念を強めつつある。ただし、インフレ率が目標を大きく上回る中、BOEは拙速な利下げに対する慎重姿勢を崩していない。また、11月26日には秋季予算による増税が発表されると見込まれ、その影響を見極めるため、次回11月の政策委員会での利下げは見送られると見込まれる。
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