サマリー
◆「イタリア問題」の世界経済へのインパクトは軽微とみたい。政権与党となったポピュリズム政党が現実離れした言いっ放しのスローガンを繰り返すことは考えにくく、軌道修正は必至であろう。また、景気との関連では、政治リスクゆえのユーロ安が、減速気味のユーロ圏経済のカンフル剤となる可能性がある。
◆一方、米国の保護主義とその波及効果には、警戒を新たにすべきであろう。米国の政策決定が経済合理性とかけ離れたレベルでなされている以上、日欧加による合理的で真っ当な保護主義批判は米国のスタンスを変える上で役には立たない。貿易摩擦が深刻化する可能性は高まりつつあるように見える。既に世界貿易が足元で減速しており新興国経済への逆風が強まる懸念がある。
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