新興国マンスリー(2017年11月)

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2017年11月06日

  • 児玉 卓
  • 経済調査部 経済調査部長 齋藤 尚登
  • 山崎 加津子
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 増川 智咲
  • 永井 寛之

サマリー

◆世界経済はすそ野の広い拡大過程にある。IMFはなお残るリスクとして先進国のインフレ率の低さを挙げ、緩和的な金融政策の継続が必要と論じている。しかし賃金上昇率の低さを伴う低インフレに金融政策のみで対応することは、金融緩和が過度に及ぶリスクを高めよう。それは先進国のみならず、新興国にバブルの種を植え付けることにもつながる。


◆共産党大会を終えた中国では、安定的で比較的高い成長が継続すると予想される。それは同大会が習近平氏の権力基盤が必ずしも盤石ではないことを示したからである。権力闘争は今後も継続し、そうした中で習近平政権は、敵失を狙う勢力を前に、大胆な改革を先送りする姿勢を継続しよう。景気失速を回避するためのインフラ投資という、コストが漸増しつつある政策も手放せない。

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