サマリー
◆新興国主導で始まった世界貿易の伸びが先進国に波及し、4-6月期は先進国の成長加速に合わせてその輸入数量の伸びが持ち直している。新興国にとって実体経済的にも、金融環境的にも良好な外部環境が維持されている。
◆こうした状況が変調を来すとすれば、米国の引き締め強化による金融環境の悪化よりも、むしろ米国景気の鈍化による実体的な環境悪化の蓋然性が高いと考えられるが、その際には、米国ほど景気がマチュアではないユーロ圏が世界経済を支えよう。いずれ、新興国自身のバブルを心配しなければならない局面が来ることもあろうが、そこそこ良好な新興国の外部環境は暫く継続しよう。
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