サマリー
◆2017年に入って世界貿易数量が回復してきている。輸入サイドではアジアを中心とした新興国の増加が際立ち、それが先進国を含むグローバルな輸出の回復に対応している。輸入増加のけん引役の一つは中国であるが、その品目のすそ野の広さは、インフラ投資や不動産関連投資の反動減などのマクロ的インパクトが抑制される可能性があることを示唆する。
◆輸入の回復はアジアの多くの国に及んでおり、必ずしも中国依存ではない。これが、製造業の分業体制の再配置の第二弾が始まった結果であるとすれば、アジアを軸とした世界貿易の回復には持続性が期待できる。それは世界経済の回復持続を補完する役割を果たすことにもなろう。
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