サマリー
◆米国の株価が史上最高値圏にあることが示すように、金融市場では米国の量的緩和の縮小への懸念を、同国の景気回復への期待が上回り、リスク・オフからオンへの転換が着実に進んでいるように見える。通常、それは新興国通貨の上昇などをもたらすが、市場は相変わらず新興国への厳しい評価を変えていない。あたかも新興国はハイリスク・ロー(せいぜいミドル)リターンとみなされているかのようだ。
◆こうした評価が的を射ているとは考えられないものの、市場やグローバル企業の新興国への厳しい評価が、実際に新興国の景気回復の障害になるという、悪しきルートも存在する。新興国は先進国との貿易・投資を通じたリンケージによって成長してきたからだ。実際、来るべき新興国の景気回復は米国の後追い的なものとなる可能性が高まっている。
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