サマリー
◆2022年1月~2月の中国経済は予想外に堅調であった。固定資産投資は前年同期比12.2%増(以下、変化率は前年比、前年同期比)、小売売上は6.7%増となった。しかし、外食や国内旅行などの接触型消費を中心に、少なくとも3月は大きな下振れを余儀なくされる可能性が高い。これは3月に入り、新型コロナウイルス感染症の感染者が急増し、ロックダウンを余儀なくされた都市が増えたためである。
◆2022年3月5日~11日に全国人民代表大会(全人代)が開催された。単位当たりエネルギー消費量について、2021年は3.0%削減する目標を掲げたが、2022年は単年の目標設定をしなかった。景気下振れ圧力が強い中で、5.5%前後という高めの成長率目標を掲げたことを受けて、エネルギー消費量の多い鉄鋼などの産業の回復余地を残しておく意図があるのではないか。2022年は自動車やインフラ投資など鉄鋼を多く使うオールドエコノミーの需要を刺激し、それを金融が支える姿となる可能性がある。
◆2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻した。ロシアに対する経済制裁を行わない中国経済への悪影響は相対的に小さくなると考えている。中国とロシアの貿易関係は維持されるため、ロシアが高い世界輸出シェアを有する資源・エネルギーなどが供給不足に陥ることは避けられる。ただし、原油価格高騰などによるグローバル経済減速の影響は免れ得ない。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
中国経済見通し:2026年4月は急減速
固定資産投資は再び前年割れ、小売売上は微増にとどまる
2026年05月26日
-
中国版「就職氷河期」への懸念
中国若年層の高失業率問題の構造要因、解決の決定打はない
2026年05月21日
-
米中首脳会談、余裕の中国と成果乏しい米国
トゥキディデスの罠、台湾問題、通商問題、イラン情勢
2026年05月18日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

