サマリー
◆中国国家外貨管理局より公表された国際収支統計によると、2017年1-3月期の金融収支(外貨準備等を除く)は368億ドルの流入超に転じた。
◆金融収支が流入超に転換したのは、対外直接投資と貿易信用を中心に国内資本の流出が大幅に縮小したことが主因となっている。
◆足元の資金流出入動向を示唆する外貨準備高は4ヶ月連続増加し、2017年5月末時点で3兆536億ドル(前月比+240億ドル)となった。外貨の空売りポジションの残高(同時点▲60億ドル)も縮小傾向にある。
◆資金流出が落ち着きを見せている背景には、米ドルの下落と資本規制における監督強化の2点がある。資本規制に関しては、当局は今後も監督強化に努めるとしているが、資本流出入が引き続き人民元の動向に左右されやすい傾向にあることは留意すべきであろう。
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