「少額投資の在り方に関する勉強会」報告書

東証は上場会社、投資家向けの情報発信などを強化

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サマリー

◆東京証券取引所(以下、「東証」)は、2024年10月から「少額投資の在り方に関する勉強会」を開催し、2025年4月24日に報告書を公表した。報告書では、個人投資家が求める投資単位の水準である「10万円程度」を踏まえて、上場会社が「投資単位の水準や引下げに向けた方策を自発的に検討していくことが重要」(報告書p.2)とされた。

◆加えて、「中長期的な観点から更なる少額投資を実現する方策案」(報告書p.30)として、売買単位の引下げなどの対応を行った際の論点の洗出しも行われた。

◆大和総研の集計では、2025年4月現在、プライム市場上場会社のうちの約半数が投資単位20万円以上となっているなど、投資単位の水準が「10万円程度」から離れている会社も多い。「10万円程度」という金額は、あくまでも「考慮」が求められるものにすぎず、この水準を超過していても株式分割が強制されることはないものの、投資単位の高い会社は今まで通り積極的に株式分割を検討した方がよいだろう。

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