東証再編に向けて動き始めた企業
海外投資家を対象としたC市場に上場する要件を備えた企業の姿は?
2019年07月17日
サマリー
◆金融庁の金融審議会「市場構造専門グループ」の3回目の会合は、開催日の2日前に延期された。現時点においても3回目の開催に向けたアナウンスはない。
◆市場再編に向けた議論の終点が見えない中で、企業は具体的なアクションを取りづらいことは想像に難くない。しかし、市場第一部に上場する企業の中には、市場再編後も基準を満たして、市場第一部に相当する市場に残留を目指すと明言するところも出てきている。「国際的に投資を行う機関投資家」の投資対象というC市場への上場を実質的に目指すということと同じ意味に捉えられるだろう。
◆C市場への上場要件の一つに着目し、外国人投資家持ち株比率が高い企業像を探ったところ、時価総額が1,000億円超、1日当たり平均出来高が10万株超、独立役員は4人以上、取締役のうち独立役員に指定されている社外取締役の人数の割合が20%~30%超の企業が多かった。
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