同床異夢の東証再編

金融審議会で市場再編に関する議論がスタート

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サマリー

◆金融審議会に東京証券取引所(東証)の市場再編を議論する「市場構造専門グループ」が設置され、5月中に2回の会議が行われた。議論の場が東証から金融庁に移ったことで、東証の市場再編が政府の成長戦略の一環であることが明確になったと考えられる。

◆これまでのところ、当該グループにおける主な論点は、①市場区分、②制度設計、③インデックスの在り方の3つであると見受けられる。注目される②に含まれる上場基準については、報道されているような時価総額だけに注目した単純な議論では全くなく、ガバナンスなどの質的基準を高めていくことが話題に上っている。

◆企業の求めていることが社会的信用であるならば、市場再編後の市場もそれが担保されるように市場をブランディングしていくことが、市場再編を進める上で企業の納得感を得るポイントであろう。

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