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ROEの性質と利用する際の注意点

最終目的は数値の達成ではなく企業価値の向上と持続的成長の実現

金融調査部 主任研究員 太田 珠美

経済調査部 研究員 中田 理惠

サマリー

◆ROEへの関心が高まっている。安倍政権が公表した日本再興戦略およびその改訂版において、企業の収益性向上に焦点が当てられたことを契機に、2014年はJPX日経インデックス400の創設、伊藤レポートによるROE向上の推奨等、ROEを巡り様々な動きがみられた。日本版スチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コードの影響もあり、機関投資家が投資先企業に対しROEの向上を求めたり、企業が経営計画にROEの数値目標を掲げるといった動きもみられるようになっている。


◆海外と比べ、日本企業のROEは全体的に低い。ROEの差は売上高当期純利益率の違いによるところが大きいが、欧米は企業の廃業率・上場廃止率が高く、サバイバル・バイアスの結果、ROEが高くなっている可能性もある。


◆ROEは数値が高いほど自己資本を効率的に活用している企業と評価されるが、本業以外の要因で大きく変動する可能性があること、長期的に見て平均回帰する傾向があること、また採用する会計基準によって数値が変わることなど、その性質を理解した上で用いることが重要である。

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