1. トップ
  2. レポート・コラム
  3. 金融資本市場分析
  4. 金融・証券市場・資金調達
  5. ASEAN経済統合がもたらす域内証券取引所への影響(下)

ASEAN経済統合がもたらす域内証券取引所への影響(下)

証券取引所毎の機能的な棲み分けが進む

政策調査部 主任研究員 神尾 篤史

サマリー

◆本稿の前編(上)では、ASEAN経済共同体の創設による金融資本市場の統合によって各国の規制等の調和化・相互承認が進み、域内の証券取引所間の競争が激しくなることを指摘した。後編(下)では各国の証券取引所の現状とその取組みを考察する。


◆各国の証券取引所のビジョンや足元の取組みは多様であるが、整理するとシンガポール取引所・マレーシア取引所・タイ証券取引所はアジアの成長を取り込みたい外国人からの投資のゲートウェイとしての役割を競う一方で、フィリピン証券取引所、インドネシア証券取引所は、まずは世界基準を満たした証券取引所を目指している。


◆前段の三つの証券取引所ではゲートウェイの範囲が異なり、シンガポール取引所はアジア、マレーシア取引所はASEAN、タイ証券取引所はメコン地域と特色が出ている。


◆今後の域内証券取引所の動向を展望すると、①証券取引所間の優勝劣敗が進む、②証券取引所毎の機能的な棲み分けが進む、という二つのシナリオが考えられる。


◆ある程度の取引はASEANの金融センターとしての地位を固めつつあるシンガポール取引所やタイ証券取引所などに集まる可能性があるが、一極集中とまではいかず、証券取引所毎の機能的な棲み分けも進むと予想される。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

執筆者のおすすめレポート