2023年07月06日
サマリー
◆ChatGPTは大規模言語モデル、あるいは生成AI・対話型AIと呼ばれるものであり、人間のように自然な言語を自動的に生成することができる。ChatGPTは革新的な技術だが万能ではなく、その特長や課題を正しく理解することが重要である。
◆生成AIはその汎用性の高さから、あらゆるビジネスに影響を与える可能性がある。本稿では、生成AIが得意とする業務を正確性・定型化の度合いから整理した上で、ビジネス活用の展開を3つのレベルに分けて考察した。金融サービスでは、公共性や社会的責任を果たすための慎重さと、時代に乗り遅れないためのスピード感の両方を意識することが求められる。
◆リテール金融ビジネスへの対話型AI導入が見込まれる中で、従来の営業員の仕事を代替するかが注目される。もっとも、特に投資アドバイスは正確性や説明可能性が求められる上に、顧客の感情面でのサポートは人間にしかできないことが多いため、むしろ補完的なツールとしての活用の余地が大きい。ただし、営業員向けの支援ツールとしての活用のみならず、顧客自身による対話型AIの利用を想定した取り組み事例も出てきている。
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