SSBJがサステナビリティ開示基準を最終化

概要、公開草案からの変更点、ISSB基準との相違点について解説

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サマリー

◆2025年3月5日、SSBJ(サステナビリティ基準委員会)がわが国の最初のサステナビリティ開示基準として、「サステナビリティ開示基準の適用」、「一般開示基準」、「気候関連開示基準」の三つの確定基準を公表した。

◆公開草案からの変更点としては、スコープ1、2、3の温室効果ガス排出量の合計値の開示が不要となることや、指標の算定期間をサステナビリティ関連財務開示の報告期間にあわせることが必要になること、産業別に分解したファイナンスド・エミッションに関する情報開示が当面免除されることなどが挙げられる。

◆SSBJの基準はISSB(国際サステナビリティ基準審議会)の基準と、任意開示に関する規定、法令が別段の定めを置いている場合の取扱い、気候関連の指標についての独自の取扱いなどの点で異なる。

◆適用時期については2027年3月期から、プライム市場上場会社のうち時価総額の大きい企業から順に義務化されると見込まれる。最終的には全てのプライム市場上場会社の適用義務化が提案されており、これに備える必要がある。

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