自動車・交通政策にみる自動運転

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2014年11月20日

サマリー

◆経済産業省の「自動車産業戦略2014」では、研究開発を進める重点分野の一つに自動運転があり、高齢者の交通事故増加や交通渋滞の激化などへの対応策として自動運転の性能向上や普及拡大を挙げている。国土交通省の「交通政策基本計画(案)」では、運転の安全性や快適性の向上、渋滞の解消、高齢者の移動支援への対策として自動運転の技術開発や制度整備を検討するとしている。


◆日本の自動運転はASV(Advanced Safety Vehicle:先進安全自動車)やITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の中で発展してきており、両省の資料とも自動運転について「官民ITS構想・ロードマップ」を踏まえて検討するとしている。


◆自動運転には技術的課題のほかに、法制度、社会受容性、国際標準などの課題もある。しかし「交通事故の低減」、「交通渋滞の緩和」、「環境負荷の低減」、「高齢者等の移動支援」、「運転の快適性の向上」という5つの効果と、イノベーションによる産業活性化への期待は高く、今後も研究・開発が進められるだろう。

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