2020年05月27日
サマリー
◆2020年6月株主総会における新型コロナ禍対応の論点としては、(1)決算·監査対応の遅れ等に伴う株主総会の開催時期の変更、(2)感染拡大防止の観点から株主総会における参加人数の最小化、(3)運営時間の短縮化、(4)議決権行使助言会社等の特例措置、がある。
◆3月以降の株主総会においては既に、株主総会の7月への延期や継続会の開催、ハイブリッド出席型株主総会の実施、株主総会参加者を自社役員だけに限定する企業や、事前登録・抽選制を実施する企業が出てきており、6月株主総会においても例年とは大きく異なる株主総会運営になると見られる。
◆一方で、新型コロナ禍対応以外の論点においては、引き続き、議決権行使助言会社や主要機関投資家が議決権行使基準を厳格化しており、またアクティビスト投資家の活動も活発である。上場企業においても独立社外取締役比率で1/3の確保などコーポレートガバナンス体制の見直しの対応が進んでおり、ポストコロナ時代においても引き続きコーポレートガバナンス強化の流れは続くと考えられる。
◆今回の新型コロナ禍対応は、日本における株主総会の在り方について、見直す機会になると考える。従来、日本において株主総会の運営実務は極めて保守的に運用されてきた経緯がある。今回の新型コロナ禍を契機に、ハイブリッド型バーチャル株主総会や3月期決算企業の7月株主総会開催などを導入する企業も増加している。ポストコロナ時代を見据えた「株主総会の進化」が期待される。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
グロース市場は「高い成長を目指す企業が集う市場」となり得るか
-「グロース市場の上場維持基準見直しとその対応等に関するアンケート調査(2026)」からの考察-
2026年03月23日
-
2025年6月株主総会シーズンの総括と示唆
株主提案数は過去最高を更新。一方で一般株主の賛同は限定的。
2025年10月31日
-
2025年6月株主総会に向けた論点整理
活発なアクティビスト投資家。株主提案数は過去最多を更新
2025年05月29日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
-
消費データブック(2026/4/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年04月03日
-
英国でもESG投資と受託者責任の関係は混迷
年金基金のESG投資に関するガイダンス策定を定める法案が否決
2026年04月03日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
-
生成AI時代の仕事を読む「時間差」の視点
2026年04月03日

