◆ASEAN諸国 の人口は、2022年に約6億8,000万人、65歳以上の高齢者は5,350万人で、人口に占める割合は約7.9%と推計されている。
◆高齢化は、日本と同程度または上回るスピードで進展する国が多数。中でもシンガポール、タイの2カ国で最も速く、ベトナム、マレーシア、インドネシアが続く。
◆急速な高齢化を背景に、ヘルスケア市場は高成長が期待されている。ASEAN諸国の保健医療支出は2019年に1,223億ドル。ただし自己負担比率の高さなどから医療アクセスが抑制され、経済成長に見合う保健医療支出の増加が阻害されてきた傾向が把握された。
◆病院・検査機関等の医療施設の不足、医師・看護師等の専門人材の不足と偏在も長年課題とされてきた。ASEAN諸国の人口の内、都市居住者は半数程度にとどまると推計されており、医療のアクセスに関する大都市圏と農村地域の格差の問題を抱えてきた。
◆ASEAN諸国の出生時平均余命(平均寿命)は71.4年、65歳時の余命15.1年と大きな開きがある。中でもミャンマー、ラオス、カンボジア、インドネシアの4カ国ではASEANの平均寿命を下回り、出生時と65歳時の余命の差が特に大きく、プライマリーヘルスケアの未整備による死亡の影響が示唆される。
◆2020年の新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけとして、ASEAN諸国でも健康に対する意識はかつてなく向上しており、ヘルスケア市場のすそ野拡大も期待されている。今後の日本企業の事業展開先として、ASEAN諸国のヘルスケア市場に注目が集まるだろう。
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