サマリー
◆『イノベーションのジレンマ(※1)』は、今なお示唆に富む書物である。なぜならその「ジレンマ」の克服は企業にとって極めて困難であるからだ。
◆その中で、意図して「イノベーションのジレンマ」克服への努力を続ける日東電工を取り上げる。
◆「イノベーションのジレンマ」を含めて、ビジネスにおいていつのまにか他社が打ち出した新機軸・新概念により優位を失うリスクがある。これを「ターンオーバー(「売上高」が「ひっくり返される」)リスク」と名付ける。有価証券報告書のリスクに関する情報をみると、このターンオーバーリスクについての掘り下げが甘い企業が少なくない。
◆大事なことは、①自社と競合の未来位置についてじっくり考えること、②ターンオーバーの危機に備えたガバナンス体制を確立すること、その上で③イノベーションをビジョンに掲げ、中期経営計画において説明することである。
(※1)『イノベーションのジレンマ—技術革新が巨大企業を滅ぼすとき(邦題)』は、1997年のハーバード大学ビジネススクールのC・クリステンセン教授による書物。原題は『The Innovator’s Dilemma』
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
シリーズ 民間企業の農業参入を考える
第3回 生産基盤としての耕地(1)
2025年09月05日
-
シリーズ 民間企業の農業参入を考える
第2回 異業種参入:持続的成長をもたらす戦略とは
2025年03月11日
-
シリーズ 民間企業の農業参入を考える
第1回 我が国の農業を取り巻く環境と金融機関の農業参入
2024年11月18日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
-
IOSCOの2026年作業プログラム
グローバル化とデジタル技術の進化がもたらす構造的リスクに対処
2026年03月13日
-
財政安定化の条件:ドーマー条件成立だけでなく、PB黒字化が重要
財政シリーズレポート4
2026年03月13日
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
大和のクリプトナビ No.8 東証が暗号資産トレジャリー企業への対応を検討か
トレジャリー企業を巡る直近の動向と海外制度の整理
2026年03月12日
-
続・アクティビスト投資家進化論
~今後アクティビスト投資家に求められる「価値創造力」~
2026年03月13日

