サマリー
◆国会に提出されている医療法等の一部を改正する法律案は、今年の通常国会での成立は不透明な情勢だが、次期国会で成立すれば、2025年度中に本格稼働する電子カルテ情報共有サービスにおいて、医療機関が3文書6情報を社会保険診療報酬支払基金等に電子提供できる旨が法律上で位置づけられる。提供される情報は「電子カルテ情報データベース(仮称)」に格納され、公衆衛生や研究等への二次利用が計画されている。
◆また、法案には、公的DB(データベース)の仮名化情報の利用・提供を認める方針も示されていることから、カルテ情報についても、他の公的DBの仮名化情報や次世代医療基盤法の仮名加工医療情報との連結が可能になるとみられている。仮名化情報同士を連結できれば、例えば、症例が少ない疾患の罹患や予後についての追跡調査も可能になるなど、医学の発展が期待できる。ただし、それには、医療機関等における電子カルテの導入や電子カルテ情報の標準化の加速も不可欠である。
◆仮に現在の国会で医療法改正法案の成立がみられない場合も、改めて次期国会での成立が期待される。その後の円滑なデータ利活用に向け、電子カルテの導入等のデジタル化を医療機関に促すためには、まずは、国民・患者が医療DXの効果を実感できるようにその成果を可視化し、医療等情報の一次利用を広げることが重要だろう。
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