サマリー
◆2022年末、これから生まれる世代も含む全ての世代が安心できる「全世代型社会保障」を構築するための報告書を、政府の会議がとりまとめた。介護分野に関する個別の検討項目については、社会保障審議会介護保険部会で議論された。結論を見ると、地域包括ケアシステムの更なる深化・推進等で前進が見られた一方、高齢者の負担増となるような改革の検討は先送りされた。給付と負担の見直しが進まなければ、現役世代と将来世代の厳しい負担増が続くことになる。
◆高齢化が一段と進展する中でも介護保険制度の持続性を確保するには、介護サービスを効率的に提供するための情報利活用基盤の整備や、デジタル技術等の普及による現場の生産性向上が必要だ。さらに、高齢者の負担能力に応じた負担や、公平性を確保するための給付の見直しも不可欠である。社会保障給付費の中でも特に伸びが大きい介護費の増加を抑制しなければ、現役世代の将来不安は強まり、個人消費の低迷や少子化などにも影響するだろう。
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