サマリー
◆介護施設・サービスを利用できないことを理由とする介護離職をなくす、また、高齢者が自立して暮らすことができる住生活を実現する、という2点を目標に、超高齢社会に対応した高齢者向け住宅や介護・医療サービスなどの基盤整備が進められている。十分な基盤整備を着実に行うには、市場から広く直接資金を集める仕組みであるヘルスケアリートが有効であると考えられる。
◆さらに近年は、短期的なリスク・リターンだけにとらわれない社会全体へのインパクトを、投資においても重視すべきであるとするESG投資の考え方が支持されつつある。こうした考え方の普及は、ヘルスケアリートの活用によるヘルスケア施設の供給を後押しすると期待される。
◆課題は、以前から指摘されている介護人材不足の解消や介護ロボット等の活用による業務の効率化、保険外サービスの拡充によるビジネス基盤の強化などである。ヘルスケアリートの投資対象は、安定的なリターンを上げることが見込まれる優れたオペレーター(介護事業者等)が運営するヘルスケア施設だからだ。介護ビジネスにおいて元来必要な効率化と競争力の強化に向けた改革は、ヘルスケアリートの市場拡大という観点からも不可欠と考えられる。
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