サマリー
◆介護施設・サービスを利用できないことを理由とする介護離職をなくす、また、高齢者が自立して暮らすことができる住生活を実現する、という2点を目標に、超高齢社会に対応した高齢者向け住宅や介護・医療サービスなどの基盤整備が進められている。十分な基盤整備を着実に行うには、市場から広く直接資金を集める仕組みであるヘルスケアリートが有効であると考えられる。
◆さらに近年は、短期的なリスク・リターンだけにとらわれない社会全体へのインパクトを、投資においても重視すべきであるとするESG投資の考え方が支持されつつある。こうした考え方の普及は、ヘルスケアリートの活用によるヘルスケア施設の供給を後押しすると期待される。
◆課題は、以前から指摘されている介護人材不足の解消や介護ロボット等の活用による業務の効率化、保険外サービスの拡充によるビジネス基盤の強化などである。ヘルスケアリートの投資対象は、安定的なリターンを上げることが見込まれる優れたオペレーター(介護事業者等)が運営するヘルスケア施設だからだ。介護ビジネスにおいて元来必要な効率化と競争力の強化に向けた改革は、ヘルスケアリートの市場拡大という観点からも不可欠と考えられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
高市政権が注目する「社会保障負担率」の2040年度までの見通し
骨太方針の27年度目標は景気次第、中長期は医療・介護改革が重要
2026年10月28日
-
消費から考える高齢者の窓口負担
所得だけでは見えない70~74歳と75歳以上の負担能力
2026年10月28日
-
イタリアISEEに学ぶ、社会保障給付の簡素な判定の仕組み
世帯の所得・資産を一つの指標にまとめる仕組みと、日本の社会保障制度への示唆
2026年10月14日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

