サマリー
◆2013年12月20日、来年度予算編成で焦点になっていた医療機関に支払われる診療報酬の改定について、2014年4月からの消費税増税に伴う医療機関の負担を補填する分を含め、0.1%増と決まった。プラス改定は過去3回連続である。
◆診療報酬の改定は医療費の伸び率に直結している。改定率がマイナスだった年は伸び率が抑制されるが、そうでなければ年率3%超で医療費は増加している。超高齢社会を迎え、ただでさえ高騰している医療費には厳しいプラス改定となった。
◆今回プラス改定とした理由に、医療機関の財政難が挙げられていたが、医療機関の収益状況を確認すると、全国の赤字病院の割合はここ10年間で減少傾向にある。一方、医業利益率は回復しつつある。国内の法人企業(全産業)の営業利益率と比較すると、医療機関の収益率の方がここ数年は高い。また、医業収益に占める人件費(給与費)の割合がかなり高いことも、医療機関の特徴である。
◆救命や救急に携わる医療サービスであるため、質を低下させることなく利益率を高めることは、民間企業より困難で複雑な面も多いだろう。しかし、医業収益に直結する診療報酬の増額を傍観していては、さらなる医療費膨張を招き、医療財政を逼迫させてしまう。
◆そのため、早急な歳出抑制策となる医療の効率化が求められる。前期高齢者の医療費自己負担割合の段階的な引き上げ(本来の水準である2割負担に戻す)を待つだけではなく、受診時定額負担や保険免責制の導入、一部の市販品類似薬を保険適用から除外するなど、大胆な策も検討に値しよう。
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