2020年07月15日
サマリー
◆2020年7月の大和地域AI(地域愛)インデックスは、8地域で悪化した。一方、生産などの持ち直しで「東海」のみが改善した。
◆分野別に見ると、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けた消費関連は、先行き不透明感が強いものの、「九州・沖縄」を除く全ての地域でインデックスは改善した。「北陸」は百貨店・スーパー売上高や乗用車・家電販売、「中国」はスーパー売上高、「東海」もサービス消費で下げ止まりや持ち直しの動きが見られる。しかし、これまで堅調だった雇用・所得環境が全地域で弱めの動きに転じており、住宅投資でも弱い動きが出始めていることから、地域の消費の先行きに関して今後も慎重に見ていく必要がありそうだ。企業関連では、大半の地域で生産や設備投資が悪化しており、「近畿」は主に輸送機械関連の生産、「北陸」では生産用機械・金属製品・繊維などの生産や設備投資全般で弱い状況にある。一方、「東海」は中国や北米向け輸出を通じて生産に持ち直しの動きが見られ、設備投資でも産業構造の変革や人手不足等への長期的な対応から、2020年度の設備投資は前年をやや上回る計画。公共投資は新型コロナウイルス感染症の影響は見られず、安定した景気の下支え要因となっている。
◆新型コロナウイルス感染症は全世界に広がりを見せ、国内でも都市圏を中心に再び感染者が増えつつある。一方、休業要請や人の移動の制限などを伴う緊急事態宣言は、特に宿泊・飲食関連の比重が高い地域の経済・社会へのダメージが非常に大きく、今後はいわゆる3密対策を徹底して感染の拡大を抑えつつ、経済・社会活動を維持していく方法を模索することになるだろう。足元は消費に持ち直しの動きが見られるが、緊急事態宣言解除による反動増や特別定額給付金の支給によるもので、本格的な回復には時間がかかりそうだ。今後、世界経済や国内の雇用・所得環境の動向には注意が必要で、「九州・沖縄」等は令和2年7月豪雨の影響も懸念される。
◆緊急事態宣言は解除されたが、地域経済は厳しい状況が続くと見込まれる。一方、リモートワークの普及や手続きの電子化などデジタルトランスフォーメーション(DX)を後押しする状況にもあり、今回を契機として生産性向上にもつながるDXの本格的な普及が地域でも望まれる。
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