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公共施設等の整備において伝統的な公共発注とPFIは何が違うのか

PFIの本質とVFMの源泉に関する考察

鈴木 文彦

サマリー

◆PFIとはコスト削減とサービス向上を狙いとした公共施設等の整備方法だが、その効果指標である「VFM」の発生メカニズムについては定説がないように思われる。

◆VFMの源泉は、発注手法としてのPFIの特徴から説明可能である。まず、伝統的な公共発注が分離・分割発注および競争入札を特徴とするのに対し、PFIは公共施設等の整備から維持管理、運営までをまとめて民間事業者であるSPCに発注する(バンドル化)。これによって規模の経済性、範囲の経済性、経験効果、工程間の全体最適化によるコスト削減、納期短縮、品質向上をもたらす。次に、伝統的な公共発注においては発注者が地方自治体であるのに対し、PFIは発注者が民間である。言わば発注者と受注者が市場取引の関係から組織内取引に準じた関係になる。これが取引コストの低減をもたらす。

◆もっとも、PFIは民間の経営能力および技術的能力を十二分に引き出すのに適した公共調達の手法であって、それが期待通りに発揮されるかは別問題である。基本計画段階から民間に担わせ、調達と回収、言い換えれば投資額と収入に関する決定権をセットで付与することが民間のインセンティブ向上に寄与する。

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