サマリー
◆起業に関心を持つ女性の課題としてあげられるのは、家事等の時間の制約や、事業運営に関する知識やノウハウ面の不足である。こうした女性特有の問題を解消するための支援ネットワークや、制度融資での支援の仕組みが整いつつあり、加えて、起業初期の経営リスクそのものを減らせる施策があれば望ましい。
◆地方創生関連の交付金対象事業として、内閣府が取り上げた特徴的な取り組み事例のひとつである「創業するなら山口県推進事業」は、山口県と民間の金融機関や企業が共同して会社設立(女性創業応援やまぐち株式会社(WISやまぐち))を通じて、女性起業を支援するユニークな仕組みを備えている。同社からの事業の委託の形態をとることで経営リスクを抑えられるスキームとなっている。
◆他県と同様、山口県でも進学・就職年齢層の県外転出が見られる。30代前半から半ばまでの年齢層では女性は男性よりも転出者数が多いが、仮に起業することによってこの層の女性の転出が抑制されるのであれば、長らく続いてきた人口減少の緩和に寄与する可能性がある。「創業するなら山口県推進事業」のような女性起業支援の取り組みを通じ、女性県民が少しでも多く留まれるよう環境を整備することは、地方創生の推進につながる先駆的な施策であると言えよう。
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