サマリー
◆被保険者の賃金が伸び悩む一方、高齢者向け医療等への拠出金の増加によって、健保組合の財政は悪化している。健康保険料率が全国健康保険協会(協会けんぽ)のそれ(10%)を超える組合の中には、解散を選択するケースもみられる。
◆団塊の世代が75歳に到達しはじめる2022年から拠出金負担が急増するため、健保財政のさらなるひっ迫が懸念されている。だが実際には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、それよりも早く健保財政の悪化が加速するとみられる。
◆企業の業績改善が遅れ、賃金の低迷が長期化すると見込まれる宿泊・飲食サービス業などを母体する健保組合では、保険料率の引き上げが限界に近いとみられる。そもそも被保険者の賃金水準が低い業種の健保組合が持続性を確保するには、加入者向け保険事業の取り組みを充実させることが不可欠であり、保健事業の一層の推進が重要だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
企業が今取り組むべき健康施策のポイント(後編)
健康投資の拡大と実効性向上に向けたデータ活用
2026年08月03日
-
企業が今取り組むべき健康施策のポイント(前編)
2026年度健康経営度調査にみる重点施策の方向性
2026年07月28日
-
高市政権のイノベーション政策の論点
テキスト分析でみる「統合イノベーション戦略2026」
2026年07月22日
最新のレポート・コラム
-
日本経済見通し:2026年8月
中東情勢リスクが燻る中、緩やかな景気拡大が継続する見込み
2026年08月24日
-
地域金融機関によるスタートアップへの資金供給(後編)
デット・ファイナンスの現状と地域金融機関に求められる対応
2026年08月24日
-
地域金融機関によるスタートアップへの資金供給(前編)
スタートアップの成長ステージとエクイティ・ファイナンスの現状
2026年08月24日
-
2026年7月全国消費者物価
資源高の影響でエネルギー価格が8カ月ぶりに前年比プラス
2026年08月21日
-
「個人向け国債」見直しで家計の行動はどう変わる?:欧州で起きた「家計資金の大移動」からの示唆
2026年08月24日
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

