サマリー
◆新型コロナウイルス感染症による経済・社会の大きな変化の一つは、デジタル化が加速したことだろう。さらに近年はスマートフォンの急速な普及も相まって、ちょっとした作業の合間などわずかな「隙間時間」を利用して、家の内外を問わずネット接続する人が増えている。実際、米国ではこうした「隙間時間」を狙ったsnackable contentと呼ばれる、モバイル端末に適したマーケティング戦略が最近注目されている。
◆「隙間時間」におけるスマートフォン等の利用は、①昼食などの食事や通勤・通学などの移動の時に増えており、利用時間は移動やテレビ視聴の時に長くなる、②近年は移動や夕食などの時間帯で利用時間が長期化している、③総じて男性の方が利用時間は長い、といったことが指摘できる。
◆近年、自宅などでデジタル機器を使ってゲームや映画鑑賞に費やすインドア型行動の人々の割合は一貫して上昇傾向にある。一般財団法人デジタルコンテンツ協会によると、2019年のコンテンツ産業(放送や劇場等を含む)の市場規模は約12.8兆円であり、このうち7割以上にあたる約9.2兆円を電子書籍やダウンロード版の音楽・映像、アプリなどのデジタルコンテンツが占めている。さらに、今回のコロナ禍においては家計によるデジタルコンテンツへの支出額が急増しており、今後も一層のデジタルコンテンツ市場の拡大が見込まれる。
◆今回のコロナ禍でデジタル化が急速に進む結果、アフターコロナにはアウトドア型行動でも「隙間時間」を活用したネット接続は増えていくことが予想される。米国のsnackable contentのように、スマートフォンの操作一つで、場所や時間に縛られずに気軽に様々なコンテンツ間を短時間で頻繁に行き来するといった、「隙間時間」を一層活用していく機会がこれからは増えそうだ。
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