再編が進むポストコロナの介護業界

介護の投資魅力向上に向けた環境整備が求められる

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2020年07月28日

サマリー

◆介護事業者の倒産件数は高止まりしている。他方、2018年に過去最高となった介護関連のM&A件数は2019年に一服したが、足元で再び増えつつある。2020年前半のペースで増加すれば、2018年の件数を超える可能性がある。国内リートによるヘルスケア施設の取得も2020年に入って一段と増えるなど、介護業界では再編が進んでいる。

◆介護の市場は将来の需要拡大が確実視されていることに加え、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、重要な社会インフラであるとの認識が改めて高まった。介護分野への参入や投資はさらに増え、介護業界の再編が加速するとみられる。

◆生み出す付加価値を拡大させるという意味で介護を成長産業にするには、介護事業者による創意工夫や経営努力を妨げない環境とすることが重要だ。令和3年度介護報酬改定の具体的な方向性に向けた議論や、2020年末の最終報告に向けた全世代型社会保障検討会議などが続いているが、効率的で効果的なサービスを提供する介護事業者がより多くのメリットを受けられる仕組みづくりが求められる。

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