サマリー
◆少子高齢化が進展する日本では、将来にわたる人手不足が経済・社会基盤の持続性を阻害すると懸念されている。特に労働集約的な分野を中心に、人手不足が深刻化している。そこで、外国人労働者の受け入れを拡大させる方針が示され、それに向けて新たな在留資格が創設された。
◆外国人労働者を受け入れる14分野はいずれも人手不足が深刻であり、以前から技能実習や資格外活動の身分に基づく外国人労働者を多く採用してきた。その一方で、これらの分野の労働生産性は低く、生産性向上に向けた取り組みが遅れている。
◆外国人労働者の受け入れ拡大は、短期的には人手不足を緩和する効果があるとみられる。しかし、従来型業務の維持のための外国人労働力の活用にとどまれば、低生産性・低収益性企業の退出を妨げ、経済全体の生産性の低下につながる可能性もある。省力化・省人化技術の導入や人材育成等による生産性向上がなければ賃金も上がらず、さらに人手不足が深刻になるという悪循環に陥る懸念がある。外国人受け入れ拡大を契機に、長期的視点で、生産性向上に向けた改革を断行することが求められる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
企業が今取り組むべき健康施策のポイント(前編)
2026年度健康経営度調査にみる重点施策の方向性
2026年07月28日
-
高市政権のイノベーション政策の論点
テキスト分析でみる「統合イノベーション戦略2026」
2026年07月22日
-
積極的なR&D投資に踏み込めない日本企業
企業の保守的行動が危機管理投資・成長投資への懸念材料?
2026年07月15日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

