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基礎的財政収支の黒字化を目指せ

~財政健全化シナリオ再構築の正念場~『大和総研調査季報』 2014年春季号(Vol.14)掲載

2014年06月02日

政策調査部 政策調査部長 鈴木 準

経済調査部 シニアエコノミスト 近藤 智也

政策調査部 経済システム調査グループリーダー シニアエコノミスト 神田 慶司

サマリー

財政問題の背景には2度のベビーブームによる人口動態や、死亡率の予想以上の低下がある。また、政府債務と家計金融資産の関係の予測も踏まえると、2020年代に難局を迎える可能性がある。2020年度の基礎的財政収支の黒字化目標を先送りしてはならない。


DIR中期予測では、2020年度の基礎的財政収支はGDP比▲2.3%、2020年代には赤字幅が拡大してしまうと予想している。内閣府の試算との関係、税収や歳出の現状と見通し、デフレからの脱却や経済成長が財政収支に与える影響を吟味しても黒字化目標の達成は現時点では難しいと考えざるを得ない。


社会保障改革の考え方を理解するための長期シミュレーションを行うと、賃金で実質化した高齢者1人当たり給付を現在から3割程度削減することが財政健全化のための目安と考えられる。給付抑制の必要性は経済成長率が高まっても、少子化対策が奏功したとしても基本的に変わらない。


当面の課題は、消費税率の10%への引き上げを着実に行いつつ、社会保障改革を鋭意に進めながら、基礎的財政収支を黒字化するための実効的かつ具体的な財政改革ルールを再構築することだろう。


大和総研調査季報 2018年4月春季号Vol.30

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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