サマリー
◆2009年12月22日に「2010年度税制改正大綱」(以下、大綱)が発表された。本レポートでは、個人所得課税の改正と政府の育児・教育施策による影響試算を行う。
◆民主党マニフェストでは所得税分の扶養控除と配偶者控除の廃止を盛り込んでいたが、2010年度改正では所得税分と住民税分の扶養控除を廃止、特定扶養控除(高校生分)を縮小するとした。
◆予定通り子ども手当や高校の実質無償化が実施されれば、高校生以下の子どものいる世帯では高所得層も含め、ほぼ全てのケースで手取り収入は増加する見込みである。マニフェスト発表時と比較すると、住民税の扶養控除を廃止するとしたことなどから、「控除から手当へ」とする所得再分配効果は小さくなっている。むしろ、現行では児童手当が受給できない年収800万円~1,000万円程度の世帯の収入増が目立つ格好となっているといえる。
◆子どものいない世帯にも負担増は求められない制度設計となっているが、子ども手当全額実施に向けた財源の確保は難航が予想される。
◆民主党マニフェストでは所得税分の扶養控除と配偶者控除の廃止を盛り込んでいたが、2010年度改正では所得税分と住民税分の扶養控除を廃止、特定扶養控除(高校生分)を縮小するとした。
◆予定通り子ども手当や高校の実質無償化が実施されれば、高校生以下の子どものいる世帯では高所得層も含め、ほぼ全てのケースで手取り収入は増加する見込みである。マニフェスト発表時と比較すると、住民税の扶養控除を廃止するとしたことなどから、「控除から手当へ」とする所得再分配効果は小さくなっている。むしろ、現行では児童手当が受給できない年収800万円~1,000万円程度の世帯の収入増が目立つ格好となっているといえる。
◆子どものいない世帯にも負担増は求められない制度設計となっているが、子ども手当全額実施に向けた財源の確保は難航が予想される。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
教育資金負担を支える子ども支援口座制度
台湾でも新たな子ども支援口座の構想が浮上
2026年07月06日
-
2012~2025年の家計実質可処分所得の推計
名目賃金増で各年代とも実質可処分所得が増加トレンド入りか
2026年06月15日
-
2027年1月開始 「こどもNISA」の概要
中学生以降は教育費・生活費目的の非課税払出しが可能
2026年05月26日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

